2011年7月8日金曜日

掲示板から始まった恋~ハジメて本気で守りたいと思った。~2.初めての出会いで~

題名:掲示板から始まった恋~ハジメて本気で守りたいと思った~
ゲイや男同士の内容が含まれています。興味のある方のみご覧ください。

 2、はじめての出会いで




車のハンドルを握ってどのくらいたったのだろう。
きたこともない町並みになった。


車で30分くらいだろうか。
特に遠いわけでもないが、きたことがなかった。


だからなぜか新鮮。
しかも冷たい冬。満点の星。そしてこれからの出会いにわくわくしている自分の心。


この瞬間は一生忘れないであろう。




市街地を抜け、住宅地にやってきた。
待ち合わせは大村中学校(偽名)の正門。


ナビが「まもなく目的地です。この先はゆっくりと走行してください」と言う。
これはゴールが目と鼻の先にあるという証拠だ。


ちょっと進むと、中学校らしき建物が見えた。
あそこだ。




ナビで確認して、正門があるであろうところへ車を走らせた。




ビンゴ!!




正門だ。
待ち合わせは22時。




今は・・・21時50分。




もしかしたらもう来て待っているかもしれない。
こんな寒い日なのに待たせたら悪いなと思いつつ、相手を探す。








とりあえず、正門の付近に人影はなかった。
安心。したような不安になってしまったような感覚に見舞われた。




正門の前が駐車場だったので、そこに車を止めることに。




なんか緊張してきた。
何も考えずに出てきてしまったけど、こんな掲示板で会うとかは初めてで、ましてや男が好きな人と会うなんて。


そして何より高校生。
ん~写メ交換しておけばよかったかなと思ったけれど、いまさら遅い。




気分転換に音楽を自分好みの曲に変えた。




ファンキーモンキーベイビーズが好き。
曲は何でもよかったけど、どうせならテンションのあがる曲が良かった。


おなじみの曲を口ずさむ。
少し心が落ち着いてくるのが自分でもわかった。


そのとき、俺緊張しているんだって思った。




ふと時計を見ると約束の22時。
そろそろ着てるのかなと正門の方を見てみる。




静かな空気が流れているだけで、人影は見当たらなかった。




もう5分してこなかったらメールしてみよっと思い待機。
その5分はあっという間に過ぎた。


たった5分だけど俺にはものすごく長くて。。。


周りをきょろきょろ見回したり、メールの問い合わせを押したり。
歌を歌って紛らわしたりと。




でも結局現れない。
そこでメールしてみることに。




:ついたよ。大村中の正門前にいるよ。




メール送信。


暗い冬の空に一人寂しく車で待機している自分。
客観的に見たらおかしなことなのかもしれない。




掲示板でたまたまメールが来た人と1時間後には会おうとしている。




今までは、入学式があって、同じクラスになって、挨拶して、少し話して、一緒に帰って、そして遊んだり泊まったりしていた。
順序があったのに。




今日は、メール→会うという単純な構造だ。




どんな出会いかどんな相手かもしらずに車を走らせる。
今思うと少し不思議だ。
欲求不満だったのか。


それとも何か運命を感じたのか。


解らない。だけど、後悔はしていなかった。




あれ??
時間は22時15分。
メールの返信もない。




たまらずもう一回送ってみることに。
このころの自分はだまされるとか、遊びでとかいう考えはなくて、ただどうしたんだろ?という程度だった。




:メール届いたかな?
正門前の車で待機しています。






不安と戦いながらも、大丈夫と自分に言い聞かせてメール送信。
それからは10秒ごとにメール問い合わせ。


くるはずもないメールを待ち続けた。




・・・




このとき初めて、俺だまされたのか?と思った。
本当はもっと早く気がつくべきなんだろうけど。


そして後悔。前にメールをもらったイケメンの人と銭湯に行っていたほうが良かった。
なんでこっちにきたんだろうって。


最悪や。






そう思った瞬間だった。
携帯の明かりがついて、メールを受信しようとしている。




俺は見逃さなかった。
メールが届く。




あ、高校生からだ。
緊張しながらもメールをあけてみる。


するとそこには、






続く。~~3、対対面~~~



掲示板から始まった恋~ハジメて本気で守りたいと思った~1、掲示板の出会い

題名:掲示板から始まった恋~ハジメて本気で守りたいと思った~
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 1、掲示板の出会い



「いっそのこと忘れたい、こんなにもせつないなら・・・」俺の大好きな歌だ。
不意に車のラジオから流れてきた。
つい口ずさむと、あの日の事を思い出してしまう。


俺は翔太(22歳)、大学4年生。
進路も決まり、あとは卒業まで遊ぶだけという時期。そう、あれは寒い12月の冬だった。


自分でも男の人を好きになれるのかもと自覚し始めた。
今までは、友達とそんなまがいのことをしたこともある。

でも、実際に知らない人とそんな風になることは考えていなかった。



なぜだろう?今年の冬が寒いせいだろうか。
それとも、人肌が恋しい季節だからだろうか。


俺は、いつものように某ゲイサイトを眺めていた。
別に送るわけでもない。投稿するわけでもない。

ただ見ているだけ。

こんな人もいるのかとか、こんな近くにいるのかとか、公園にいてなにするんだとか。
後、最近では顔写真の掲示板もある。

けっこう、若い人・イケメンなんかも投稿している。


たまにタイプの人がいると送ってみようかなとか思う。でもそんな勇気もない。


俺にとって某掲示板の存在はそんなものだった。



ところが今日は、気持ちがざわざわしていた。
ざわざわというより、高ぶる感情があったのだ。

俺は人生で初めて、掲示板に投稿してみた。


題名:これから会える人で


本文:はじめまして。初心者なんですが、これから会える人いますか?
車はあるので、近くまでならいけます。


寒いから銭湯でもいいです。


こんな内容だったと思う。
ありきたり・・・

いつも眺めて研究?している割にはどこにでもあるような目をひかない内容。
自分なら送らないだろうなと思う。



どのくらいだろうか?
時間にして10分くらいたったとき、メールが届いた。



「掲示板みました。171*59*21です。俺も銭湯行きたいんで一緒に行きませんか?埼玉○○より。」

的な内容。


年も近いし、銭湯くらいならいいかなと思って返信。

「メールありがとうございます。銭湯いいですね。行きましょう。どこの銭湯ですか?」


こんなやり取りが続いていた。
どんな感じの人?とか。


じゃあ、何時にっているところまで来たとき、またメールが・・・


「はじめまして。171*52*18です。近くまできてくれるなら会ってみたいです。よろしくお願いします」


18歳・・・高校生か。
こんな人まで掲示板使ってるんだ。


と思いながら、とりあえず返信。
するとすぐに帰ってきた。


「はやっ!!」
と一人で突っ込みを入れながら携帯を開く。


「ありがとうございます。えっと、千葉の船橋からです。そちらはどこからですか。」

船橋・・・結構遠い。。。
車で40分くらいかかりそうだ。


もう一人の人とは銭湯に行くことが決まってる。
しかも顔写真も交換した。


イケメンだ。
イケメンというか自分のタイプだった。
最初でこんな人捕まえられるのかと思ったらなんだか今日、投稿したことを肯定できた。


だから、銭湯の21歳の方に行く気満々だった。



すると18歳の人からメールが・・・
「会ってみたいです。なんとなくなんですけどすごくよさそうな気がして」


こんなメールが届く。
心が揺れた。


知らない人とは言え、こんなことを言われるとなんだかうれしい。
期待にこたえたいという想いまで沸いてきた。

なぜか、心は完全に決まってしまった。
18歳の子に会いに行こうと。


21歳の人には丁寧にお断りして、すぐさま車にかけ乗った。
申し訳ないことをしたなと思いながらも、この気持ちは抑えられなかった。


「じゃあ、いまから40分くらいでつくから、近くなったらまたメールするね」
と18歳の子に送る。

「わかりましたー」
と15秒くらいで返事が来る。


そこからはわくわくしながら車のハンドルを握っていた。



続く~~2、はじめての出会いで~~~