題名:掲示板から始まった恋~ハジメて本気で守りたいと思った~
ゲイや男同士の内容が含まれています。興味のある方のみご覧ください。
2、はじめての出会いで
車のハンドルを握ってどのくらいたったのだろう。
きたこともない町並みになった。
車で30分くらいだろうか。
特に遠いわけでもないが、きたことがなかった。
だからなぜか新鮮。
しかも冷たい冬。満点の星。そしてこれからの出会いにわくわくしている自分の心。
この瞬間は一生忘れないであろう。
市街地を抜け、住宅地にやってきた。
待ち合わせは大村中学校(偽名)の正門。
ナビが「まもなく目的地です。この先はゆっくりと走行してください」と言う。
これはゴールが目と鼻の先にあるという証拠だ。
ちょっと進むと、中学校らしき建物が見えた。
あそこだ。
ナビで確認して、正門があるであろうところへ車を走らせた。
ビンゴ!!
正門だ。
待ち合わせは22時。
今は・・・21時50分。
もしかしたらもう来て待っているかもしれない。
こんな寒い日なのに待たせたら悪いなと思いつつ、相手を探す。
とりあえず、正門の付近に人影はなかった。
安心。したような不安になってしまったような感覚に見舞われた。
正門の前が駐車場だったので、そこに車を止めることに。
なんか緊張してきた。
何も考えずに出てきてしまったけど、こんな掲示板で会うとかは初めてで、ましてや男が好きな人と会うなんて。
そして何より高校生。
ん~写メ交換しておけばよかったかなと思ったけれど、いまさら遅い。
気分転換に音楽を自分好みの曲に変えた。
ファンキーモンキーベイビーズが好き。
曲は何でもよかったけど、どうせならテンションのあがる曲が良かった。
おなじみの曲を口ずさむ。
少し心が落ち着いてくるのが自分でもわかった。
そのとき、俺緊張しているんだって思った。
ふと時計を見ると約束の22時。
そろそろ着てるのかなと正門の方を見てみる。
静かな空気が流れているだけで、人影は見当たらなかった。
もう5分してこなかったらメールしてみよっと思い待機。
その5分はあっという間に過ぎた。
たった5分だけど俺にはものすごく長くて。。。
周りをきょろきょろ見回したり、メールの問い合わせを押したり。
歌を歌って紛らわしたりと。
でも結局現れない。
そこでメールしてみることに。
:ついたよ。大村中の正門前にいるよ。
メール送信。
暗い冬の空に一人寂しく車で待機している自分。
客観的に見たらおかしなことなのかもしれない。
掲示板でたまたまメールが来た人と1時間後には会おうとしている。
今までは、入学式があって、同じクラスになって、挨拶して、少し話して、一緒に帰って、そして遊んだり泊まったりしていた。
順序があったのに。
今日は、メール→会うという単純な構造だ。
どんな出会いかどんな相手かもしらずに車を走らせる。
今思うと少し不思議だ。
欲求不満だったのか。
それとも何か運命を感じたのか。
解らない。だけど、後悔はしていなかった。
あれ??
時間は22時15分。
メールの返信もない。
たまらずもう一回送ってみることに。
このころの自分はだまされるとか、遊びでとかいう考えはなくて、ただどうしたんだろ?という程度だった。
:メール届いたかな?
正門前の車で待機しています。
不安と戦いながらも、大丈夫と自分に言い聞かせてメール送信。
それからは10秒ごとにメール問い合わせ。
くるはずもないメールを待ち続けた。
・・・
このとき初めて、俺だまされたのか?と思った。
本当はもっと早く気がつくべきなんだろうけど。
そして後悔。前にメールをもらったイケメンの人と銭湯に行っていたほうが良かった。
なんでこっちにきたんだろうって。
最悪や。
そう思った瞬間だった。
携帯の明かりがついて、メールを受信しようとしている。
俺は見逃さなかった。
メールが届く。
あ、高校生からだ。
緊張しながらもメールをあけてみる。
するとそこには、
続く。~~3、対対面~~~
0 件のコメント:
コメントを投稿